「チェンソーマン」7巻~行間を読む~

チェンソーマンではセリフや説明がなく、読者にどう感じるか委ねているシーンがあります。

例えば、6巻ではレゼが花を受け取ってからマキマに見つかるまで、セリフがなく、何を思っているか想像させられました。レゼの上げて落とされる顛末はその分、絶望を味わいました。

戦いのシーンはド派手で、淡々と静かに流れる展開もあって、構成がうまいです。セリフのやり取りを読み返すと、最初に読んだ時とは違った意味に捉えることもあります。映画を見たり、小説を読んだりした時に思うノスタルジックな感覚がチェンソーマンでも味わえます。

あらすじ

マキマと早川家の旅行計画が持ち上がったが、デンジの姿が「デンノコ悪魔」としてテレビで放送されたため、予定は延期に。世界中の刺客たちが、デンジの心臓を狙ってやってくることになった。マキマ率いる特異課は、優秀なメンバーを集結させ、デンジを守ろうとする。

感想

最近よく出てくるようになった、開けてはいけないドアと子供のデンジのシーン。伏線となるだろうけど、きっと開けたら未来が変わってしまいそうで怖い。レゼとの別れから放心状態のデンジだったけど、マキマの提案であっさり元気になった。遠くに行こうとした切ない二人だったのに!デンジの中のマキマの破壊力はすごい。

ボムが、マキマの元にデンジがいなかったらいいと考えて、メディアで世界に広めたとされているけれど、レゼはそこまで考えてたのかなあ。マキマ×デンジの組み合わせは最悪最強ってことなのかな。

旅行が延期になって凹むデンジを、慰めるアキはお兄ちゃんぽくて良かった。

世界から来る刺客って怖すぎる。続々と新キャラが登場してきてどれも嫌。マキマが恐れていたサンタクロースまで参戦。驚いたのはクァンシ。少年漫画なのに、いいのかっていう描写。最初、男に見えたから乱交パーティしているのかと思った。女だったから良かったものの、何か色々すごい。ハロウィン!って言ってる魔人が特に怖い。なぜか言われた人もハロウィン!って言うし。どういう能力?

パワーがまた分けわからない暴走して、結果的には良かったんだけど、コベニと車が可哀そうすぎる!パワーひどいわ。

サンタクロースの能力が不気味すぎて、もう、後半はカオス。人形の集団に加え、クァンシもやって来てめちゃくちゃな展開。でも彼女のアクションはかっこいい。女の魔人にモテるの分かる。岸部との対峙は驚いた。マキマを何とかしたいって思ってたんだ、岸部。岸部はどこまでマキマのことを調べているのだろう。マキマはどうやって会話を聞いているのかな。

吉田と蛸の登場は、変な組み合わせだけど、不思議と色気があった。人間と蛸なのに色気あるっておかしな話だけど、彼は女性受け良さそう。アキと天使のバディが助け合いながら戦っているのは、こんな状況だけど微笑ましかった。コベニと暴力のバディは、なんかいいね。

ソフトクリームとか、普通にデートしているみたい。マキマに助けられたという暴力だけど、なぜ死んだか覚えていないというのは伏線になるのかな。

師匠がハンバーガーを食べる所は美人過ぎた。デンジを3回刺し、4回目刺した時どうなるんだろう。

考察

天使の話

悪魔は輪廻転生する。

地獄で死んだ悪魔はこの世界に来る。その悪魔たちが死ぬ直前で聞いた音はみんな一致。

それは、チェンソーの悪魔がエンジンを吹かした音「ブウン」

ポチタは地獄の悪魔?悪魔の生死に絡む存在かもしれない。

黒瀬&天童

公安襲撃事件の際、マキマのことを上司に進言しようとしていたのに、3兄弟の襲撃に合い、真相は闇の中。マキマに疑いを向ける数少ない公安メンバーだったはず。

新しい登場人物

クァンシ

女性。中国からの刺客。4人の魔人と行動を共にする。もし、素手で戦う競技があれば、全人類の1位となる。岸部の元バディ。

サンタクロース

ドイツ人。美男美女4人を養子にし、3人は契約、1人は趣味として使う。これが意味するのは何だろう。人形の悪魔と契約している。触れた人間を次々と人形に変える。

トーリカ&師匠

キツネを狩り、毛皮を剥ぎ、食事をしながら、デンジが殺せるかとトーリカに問う師匠。とトーリカに対してテストを行いながら誘導する。師匠は余命半年。呪いの悪魔と契約している。

吉田ヒロフミ

民間のデビルハンター。蛸の悪魔と契約している。吸盤の並び方からメスの蛸だと思われる。

気になったこと

アメリカの3兄弟

皮の悪魔と契約して、触れた死体の身なりを奪えるスキルを持つ。

誰も死ぬことを想像できないと謳っていた不死身3兄弟。

黒瀬たちをあっさり殺害して、兄は高笑いしながら黒瀬に変貌。デンジたちにあっさり近付くルートを手に入れ、危険が迫ると思った。

だけどあっさりコベニカーで轢かれてしまう。しかも次男もあっさり吉田に。見せ場がほんの少しだけで拍子抜けした。「俺が死ぬ瞬間を想像できるか?」

「だから俺達は不死身だ」

などのカッコいいセリフを吐き、クァンシたちと並ぶヤバい敵かと思っていたら、小物?絶対誰にも想像できない結末を迎えた。この辺りがチェンソーマンの面白い所。

三男が友人宅で覚醒し、この後どうなるか見どころ。

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