呪いの王、両面宿儺。
天上天下唯我独尊という言葉が似つかわしい性格で、基本的には人にも呪霊にも、さして興味はないように見受けられます。
しかし1人だけ例外がいます。
それが、伏黒恵。
宿儺はなぜか伏黒に興味を持っており、闘いの場では彼を庇う素振りも見せています。
なぜ宿儺は伏黒に執着するのか?
今回はその理由を考察していきます。
目次
キャラクター紹介
伏黒恵
虎杖悠仁の同級生。悠仁が呪術師になったきっかけとなる人物です。呪術師の御三家である禪院家の血筋で、禪院家相伝の「十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)」を受け継いでいます。
冷静で生真面目な性格ですが、胸の内には熱い想いを秘めています。
出典:呪術廻戦 公式HPより引用
宿儺はなぜ伏黒に執着しているのか?
・伏黒に大いなる可能性を感じた
宿儺が伏黒に興味を持つきっかけは、伏黒の使う術「十種影法術」にあると考えられます。というのも、伏黒に対する宿儺の態度が変わったのは、伏黒が十種影法術を使おうとした時。
それも全身から燃え滾るようなオーラを纏い「布瑠部由良由良」と唱えた時です。その姿を見た宿儺は目を見開き、その後心底楽しそうに笑いながら、こう言いました。
「なるほど、お前が命を燃やすのはこれからだったか…」
出典:呪術廻戦 公式HPより引用
この瞬間から、宿儺は伏黒に対して“大いなる可能性”を感じたのかもしれません。この男、相当見どころがあると…。
実際にコミックス14巻で、伏黒は十種影法術師の誰もが調伏できなかった最強の式神「八握剣 異戒神将 魔虚羅」を呼び出しています。
魔虚羅は宿儺とも渡り合えるほどの驚異的な能力を持つ式神で、宿儺自身も対面するのははじめてということになります。伏黒は今まで出会った呪術師の中で特に才能を感じるこの男がどこまで成長を遂げるのか見てみたい。
そんな好奇心から、宿儺は伏黒に興味を持ったのかもしれません。
・宿儺が復活するための鍵となるから
宿儺がそんな好奇心だけ伏黒に肩入れするか?
もっとメリットになることがあるから助けたんじゃないの?
そう思う方もいるでしょう。
確かに狡猾で残忍な宿儺が、何の見返りもなく伏黒を助けるわけがないですよね。では今度は、“宿儺にメリットがあること”という視点で考察していきましょう。
宿儺の望みとは何か?
恐らく、肉体の完全復活でしょう。
出典:呪術廻戦 公式HPより引用
しかし、今の伏黒に宿儺を完全復活させる力があるかと聞かれれば、恐らくNOでしょう。
最強の式神と呼ばれる魔虚羅の力でも、死者を復活させるまでの力はないように思えます。
仮死状態になった伏黒を助けた宿儺も「お前にはまだやってもらいたいことがある」という発言をしていたころから、宿儺の目的はまだ果たされていないことが伺えます。
可能性として挙げられるのは、まだ顕現していない式神の中に、宿儺の目的を果たす式神がいるということ。
そもそも十種影法術は「十種神宝」という、神様から授けられた十の宝がモチーフになっているそうです。十種神宝は鏡2つ、剣1つ、玉4つ、比札3つで構成されており、それぞれの神宝に紋章があります。
その紋章が伏黒の式神と一致していることから、十種影法術と十種神宝は対応していると考えて間違いないでしょう。
そして十種神宝で注目してほしいのが「死返玉」。
読んで字のごとく、死者を蘇らせる力をもつ神具です。恐らく宿儺はこれを狙っていると考えられます。死返玉に相当する式神が今後現れる。
それまでは伏黒を何としても生かしておきたい。それが宿儺の狙いなのかもしれません。
・単にファンだから
あれこれ思索を巡らせましたが、もっとシンプルに物事を考えてみましょう。
宿儺が単に伏黒のファンだから応援している!そこに深い意味はない!その可能性もゼロではないでしょう。
昨日の敵は今日の友。
少年院で共に闘った仲だし、簡単にそこらの呪霊にやられるのは寝覚めが悪い。そんな思いから、伏黒を助けたのではないでしょうか?
出典:呪術廻戦 公式HPより引用
じゃあ、宿儺が言っていた「やってもらいたいこと」って何?
…………ファンだから、握手とか?そんな世界だったら、とっても幸せですね(笑)
感想
ここまで宿儺が伏黒に執着する理由を考察しましたが、個人的には「宿儺が復活するための鍵となるから説」が一番有力だと考えています。
そして復活に際して、過去に悠仁と契約した「契闊」が絡んでくると思われます。1分間のうちに伏黒、もしくは死返玉の式神を脅して、肉体を復活させるとか。もしそうだとしたら結構残酷ですよね…。
伏黒はみんなを守るために、強くなろうとしている。その結果が全人類を亡ぼしかねない、宿儺の復活に貢献してしまうなんて。指を全部集めた状態で復活でもしたら、この世の終わりですよね。
だけど皆さん、思い出してください。
あの時、五条悟が宣言した言葉を。悠仁が高専に入学する際、五条悟は悠仁に「宿儺は術師が総力を挙げても倒せなかった存在」だと説明しました。
それを聞いた悠仁は「負けちゃう?」と五条悟に問いかけます。その質問に五条悟はこう即答しました。
「勝つさ」
五条悟がいれば大丈夫!宿儺が完全復活を遂げたとしても、きっと抑え込んでくれるはず!私はそう信じています。
悠仁、伏黒、恵も、その頃には今よりずっと強くなっているはず。他にも禪院真希、狗巻棘、パンダ、乙骨憂太、京都校の面々など、頼れる呪術師は沢山います。
きっとみんなで力を合わせて宿儺に立ち向かっていくことでしょう。
豆知識
・伏黒のタイプの女性
類稀なる才能を持つ伏黒ですが、果たして彼はどんな女性に魅力を感じるのでしょうか?
伏黒は東堂に好きな女のタイプを聞かれた時、こう答えています。
「その人に揺るがない人間性があれば、それ以上は求めません」
要するに芯のある女性ということでしょうか?
そう考えるようになった背景には、伏黒の義姉、津美紀の存在がありそうですね。東堂じゃないですけど、あまり面白い回答とは言えませんね。