るろうに剣心は敵が様々なラストを迎えていますよね。
感動する敗北もあれば、ぞっとする敗北も…。
今回は、ぞっとするけど考えれば深い亡くなり方をした強敵をまとめました。
ぞっとするけど、考えればるろうに剣心の最終巻まで考えさせられた言葉など、印象に残ってまた読み返したくなる場面を振り返ります。
目次
最後まで奇人の殺人鬼 黒笠(鵜堂刃衛)
人斬りを辞めて、流浪になった剣心が初めて本気で戦った相手が黒笠です。
黒笠は特技&趣味が殺人の超変態殺人犯なだけあり、見た目や笑い方が強烈でした。
斬奸状を送ってターゲットを厳重に守らせてより多くの人を切るのが手口であり、雇われ暗殺の仕事が天職のやばいヤツです。
そんな黒笠は、流浪の剣心を斬るのはつまらないと、剣心を人斬りに戻すために薫を拉致&殺人未遂を犯します。
剣心は人斬りに戻りかけましたが、薫が黒笠の術を解いて必死に人斬りに戻ってはダメだと叫びます。
最後、黒笠は剣心に人斬りに欠かせない腕をやられ、結果的に自害します。
黒笠は剣心暗殺の黒幕をしゃべらないために自害しましたが、自害する時ですら笑みを浮かべて「ん~む。この感触…いいね。」と変人っぷりを忘れません。
「人斬りは所詮死ぬまで人斬り。他のものになど決してなれない。」と言い残し、剣心の心に爪痕を残してジ・エンド。
最後まで奇人殺人犯を貫き通したのでした。
黒笠の最後は全く感動しなかったけど、圧巻しました。
初めて剣心が本気で戦ったのも印象的でしたし、黒笠の狂った信念も心に残ります。
剣心が縁と闘い終わるマンガの最終巻まで、「人斬りは人斬り」という黒笠の言葉が漂い、強烈なインパクトです。
ネタバレされて負け犬を悟られる宇水
志々雄の十本刀の一人、宇水は十本刀の中でも戦闘能力が高く、斎藤に倒されました。
宇水は以前に志々雄と闘い、負けて視力を失っています。
視力の代わりに聴覚が超人並みに優れ、志々雄の命をいつでも狙って良いのを条件に十本刀のメンバーになりました。
志々雄に付き合ってあげていると考えていた宇水は、味方を殺しても志々雄から許されるほど強い人物です。
しかし、本当は宇水は志々雄に勝てないと敗北を悟っていました。
志々雄が「また腕をあげたな。」と宇水を評価している事から、何回か決闘を挑んでいるのかもしれません。
宇水は自分がいくら腕を上げても志々雄を倒せないのを気付いていますが、敗北を認めるのは許せないので、志々雄との決着はまだついていないとしています。
宇水を倒した斎藤は、敗北を認めたくないだけで志々雄もそれに気付いているとズバリ言ってしまいます。
図星だった宇水は怒りが爆発しますが、斎藤の牙突で体が真っ二つに契れてジ・エンドです。
この場面はカラーで見るとけっこうグロい…。
アニメではグロいからか、壁に吹っ飛ばされています。
そして、志々雄は宇水が斎藤に負けると予想していました。
志々雄からすらも見下される宇水…。
ちょっと可哀想かもしれません。
宇水はプライドが高いがゆえに、敗北を認めたくなかったのが残念です。
だけどよく考えれば、宇水の気持ちは少し共感できます。
誰でも負けって悔しいですよね。
特に格下だと思っていた相手に負けるのはショックです。
また、宇水は強いとはやし立てられてきたのだと思います。
強いのに負けた=かっこ悪いと周囲に思われるのが嫌で、自分を誤魔化していたのでしょう。
最後は斎藤にむごく殺されてしまい、可哀想に思えてきました。
絶望の果てに自ら命を捨てた方治
志々雄一知のブレーンだった方治は、冷静に物事を考える現実主義者です。
クールで志々雄に陶酔してる様子はありませんでした。
しかし、志々雄から地獄はあると思うかと聞かれ、志々雄の修羅を目の当たりにする洗礼を受けます。
そこから方治の修羅が目覚め、志々雄を崇めるようになります。
志々雄を崇めるようになった方治は、狂人のように志々雄を心の拠り所にし、志々雄も方治を全面的に信頼していきます。
しかし、絶対に志々雄が勝つと思っていたのに剣心が勝つと、現実を受け止めきれません。
剣心達を道ずれに自害しようとしましたが、安慈に助けられて法廷で志々雄の思想を弁論するのに命をかけようとしました。
しかし政府は方治に裁判を与えず、志々雄の思想を世間に教える場を作りません。
それどころか、大嫌いだった政府の役人として迎えると提案するのでした。
方治は政府に絶望し、最後は獄中で自害して幕を閉じます。
信じるものがなくなり、否定され、弁論のチャンスすら与えられない方治。
考えるだけで苦しいのが伝わってきます。
地獄で志々雄や由美に再会した方治は、むしろハッピーエンドだったかもしれませんね。
以上!
ぞっとするけど深い亡くなり方をした敵キャラでした。
信念やプライドを掘り下げると、考えさせられるものがあります。
だからるろうに剣心は、何回読んでも読み応えがあるんだなと思いました。