コミックスが売れる条件は、「表紙のデザイン」と「タイトル」と聞いたことがあります。
「チェンソーマン」は、カラーの使い方が他と違ってオリジナルのセンスを感じます。反対にタイトルは、道具やDIYを連想し、何の話?となって、あまり興味が湧きません。逆に言えば、このタイトルで人気が出たのはすごいです。
目次
あらすじ
デンジとコウモリの悪魔との決着の行方は!?パワーは、果たしてデンジとの約束を守ってくれるのか?描かれた幼少期の悲しい過去と銃の悪魔の存在。それぞれの思いを秘めて、デンジとパワーを含めた公安対魔特異4課は、新たな任務へと向かう。
感想
パワーという、強烈なキャラクターの登場で、ストーリーがどう進むのか更に分からなくなった「チェンソーマン」。公安に所属して、対悪魔のバトルが繰り返される内容かと思いきや、バディの性格が理解できない。そして、エッチな描写はあるものの、全然エッチに見えないのもこの作品の特徴です。むしろ爽やか。パワーに約束を叶えてもらったデンジですが、こんなもん?と呆然。相手を理解してこそ、気持ちよくなるとマキマに言われます。この内容は深いと思うんです。好きでもない相手と付き合って、行為に及んでも気持ちよくない。ちゃんと好きな相手と付き合いなさいと最近の若者たちの交際について、助言しているように思えます。
マキマは何歳設定なんだろう?パンツスタイルなのに、妙に色気があるのが不思議。
コウモリの悪魔と戦っているデンジは、一般人を逃がしたため、人間を助ける善良な悪魔だと一見思いましたが、野郎なんか知るかと運転席にいる男性ごと、車を投げつけます。本能のまま行動しているデンジの性格を良く表しているシーンでした。さらに胸を揉むんだ!とストレートに叫んじゃってます。パワーになぜ助けたと問われた時も、胸を指さすなど煩悩のかたまりでした。
絵は少し荒削りですが、見せ場が多く、アクションシーンのコマ割などは、おおっと歓声を上げたくなるような迫力があります。ヒルの悪魔のシーンでアキの指が出てきた時は、衝撃を受けました。ものすごい見せ場です!一気にアキに心を奪われます。(笑)
パワーがぶっ飛んだ思考を持っているため、彼女の前ではデンジはまともに見えました。アキは、パワーの世話まで任され、また厄介ごとを押し付けられます。ですが、早川家で繰り広げられるやり取りは、ちょっと笑えます。パワーが言ったことに対してデンジとアキがツッコむシーンは好きです。この早川家の出来事だけ、バタバタだけど微笑ましく気を張らずに読めます。
そして、アキの過去の描写は泣けました。彼がデビルハンターになった理由が淡々と静かに綴られていました。そのせいで銃の悪魔の恐ろしさが伝わりました。
考察
伏線
「デビルハンターは悪魔と契約して悪魔と戦う」
アキのこの説明は大事。公安全員、悪魔と契約してることになります。
「公安だけが銃の悪魔の肉片を持てる」
姫野先輩がアキと出会い、語った言葉。銃の悪魔を倒す為に肉片を集める戦いになると思われる。
ホテルから出られなくなったデンジたちについて
9階に上ると8階へ。
8階から降りると8階に。この辺りは「ジョジョの奇妙な冒険」のDIOの能力を思い出した。
この混乱の中、デンジは寝るし、パワーはノーベル賞のことを考えるし、アキは見回り、コベニは混乱している為、姫野が気絶させます。それぞれの性格がよく分かるシーンです。パワーがおかしくなったと姫野が言いますが、デンジはいつも通りと答えるくだりは笑えます。ちなみに、荒井はとじこもってガクブルしているので、あー彼はフラグ立ったなと思いました。
「ジョジョの奇妙な冒険」コミックス27巻より出典
新しい登場人物
公安対魔特異4課
姫野先輩
女性。『幽霊の悪魔』と契約している。その際、右目をあげた為に眼帯をしている。ゴーストの右手を使える。アキは6人目のバディ。他のバディは全員死んでいる。
デンジをからかって遊んでいる。
荒井
男性。真面目。堅物で純粋。姫野に可愛がられるデンジに対して対抗心を燃やす。実力はないが、やる気がある。モブっぽい。
コベニ
女性。実力はあるけど、引っ込み思案。
家が貧乏なため、風俗行きかデビルハンターかを選択しなくてはいけなかった。
用語解説
ヒルの悪魔
コウモリの悪魔を私の男だという。男好き。骨がなく、大ミミズが何体かくっついたような女性っぽい容貌。
狐の悪魔
アキと契約している悪魔。力を貸してもらう際、体の一部を提供する。
銃の悪魔
13年前、米国に出現した悪魔。5分で120万人殺す。日本には26秒上陸した。
移動速度が速すぎる為、肉片を落とす。それを食べた悪魔は力を増幅させる。
顔から足が生えた悪魔
森野ホテル内部にいる悪魔。駆除にあたった民間のデビルハンターは死亡。銃の悪魔の肉片を食べていると思われる。パワーがあっさり真っ二つにする。