劇場版「鬼滅の刃」無限列車編を鑑賞してみて心を燃やされた

興行収入300億円越え、SL人吉との無限列車コラボは一分で売り切れ

社会現象にもなっている鬼滅の刃初映画を見てまいりました。

まず、言いたい。この映画は「泣ける」んです。

しかも一回じゃない、波のようにひいては押し寄せを繰り返し最後に大波が来るのである。

CMなどでも分かるように大波は今作のメイン『煉獄杏寿郎』というキャラクターです。

煉獄杏寿郎

アニメでは柱会議から登場してきており、柱の一人「炎(えん)柱」として登場してきています。炭治郎が那多蜘蛛山で使ったヒノカミ神楽、ヒノカミという事で日に近い炎の柱として「蟲柱」胡蝶しのぶより紹介され映画版で初めて関わっていきます。

見た目も炎を表わしたような赤と金の髪に揺れる火のようにはためく羽織。

快活な声と思った事を真っ直ぐに相手にぶつける一本筋の通った言葉一つにも彼の信念や意思の強さを感じえませんでした。かっこいいという一言では収まりきらない頼りがいのあるアニキ感の他に弟に見せる優しさ、鬼に対して一歩も引かない戦術を胆力にどんな女性も最後はメロメロになっているのではないでしょうか?

僕はなりました。もう推しになりました。

そんな彼の魅力の一つに自分に課している柱への想いがあります。

鬼殺隊のトップに君臨する最強集団という中で過去を背負い、未来を変えていく、繋いでいくそのゆるぎない信念の元に任務に当たっています。信念を貫く為の努力、精神力にカッコよさを感じるのではないでしょうか?

また彼の信念を支える家族との関係も描かれています。

煉獄家は元柱である父、早くに亡くなってしまった母、弟の千寿郎と杏寿郎の悲しくとも温かい話に胸が張り裂けそうになりました。悲しみを乗り越えられるもの悲しみと向き合うもの、悲しみの中で生きるものどれも苦しく辛い雰囲気の実家の中で兄として弟の為に出来る事を一人模索し、母との約束を信念として柱任務に当たる杏寿郎の姿はいじらしくも男気を感じられます。彼の強さの中に母がいると思うと柱も只の人である事を感じ、彼らの世界の中での彼らの立場はどれだけ辛いものであるかを深く感じる事が出来ます。

映画の中で彼は柱である誇りと信念、責任を言葉にし行動に移します。有言実行する上で自らを省みない姿に観客も炭治郎と一緒になりながら心に雄姿を刻んでいくのですが息をのむ瞬間すら与えない無駄の無い戦闘シーンは漫画では味わえない映画との一体感を感じられました。

成長する炭治郎

煉獄さんばかりを贔屓しましたが、映画の中で炭治郎の急成長ぶりも見どころです。

特に技の成長よりも心の成長の方が今作は大きかったように感じます。

アニメでも炭治郎の家族が描かれてきましたが、今回も炭治郎も長男として禰豆子や他の兄弟のお兄ちゃんとして今まで悩み成長してきました。今回の炭治郎は魘夢のもたらす夢の中で家族からの想いと戦う事になります。今までは自分が長男だからと自分視点で家族を視ていた炭治郎がどう家族と関わってきたのかそれが見てとれるシーンでは家族の愛を胸一杯に感じられるのではないでしょうか。

また、アニメの中で彼は苦戦はすれども何も失うことなく映画まで辿りついています。今回初めての喪失を目の当たりにした姿が意外だったのが印象的でした。

今後今回の戦いで受け継いだ意思をどう消化するのか、また新たな見どころが増えそうですね。

圧巻の映像・サウンド美

アニメ放映時も話題になった各キャラクターの技の発動時の水墨画のような波も大画面で復活します。スクリーンいっぱいに描かる水・炎・雷に映画ならではの臨場感(私は2Dで視聴しました)が観客を引き込んでいくので炭治郎達と共に進むスピード感がまたリアルに感情を揺さぶられました。

そして全てが終わった最後にLisaさんの映画書き下ろし曲「炎」がしっとりと流れ出します。

映画公開と同時にこの曲もCD販売ランキングで上位を記録していたので一度はどこかで

「僕達は~燃え盛る~」と聞いた事があるのではないでしょうか?

私も映画を観る前からテレビ番組などで聞いていたのですが、エンディングとして流れるこの曲は全ての歌詞に意味を持っている事、そして炭治郎から杏寿郎へのレクイエムだという事が分かるんです。もう曲だけでネタばれしちゃうぐらいの情報はあるのに映画を見る前だと歌詞一つ一つの優しさや決意の込められた言葉によってオブラートに包まれているんです。

それが映画を観終わった後だとフワッと熱風に当てられたように浮かびあがり感情が大波は劇場を一つにして飲み込んでいきます。

この映画はエンディングか終る最後まで物語として捉えて貰うとよいと思います。

しかし!エンディングが終わっても観客はまだすっきり出来ないんです。

杏寿郎でも倒せなかった猗窩座という鬼も気になりますし、炭治郎が杏寿郎に聞けなったヒノカミ神楽の由来など沢山の課題を残した映画でもありました。

アニメ第2期に繋がるのか、次作も映画なのかまだ公式での発表はありませんが楽しみに待っていたいと思います。

頑張れ!炭治郎!

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